2013年11月

2013年11月30日

重版出来! 2




1巻に続き、これも売れているようで
届くまでしばらくかかりました。

売れなくなった漫画家の厳しい現実も
描かれており、

1巻で元気印だけで走っていた主人公も
心とアタマを駆使して対応します。

3巻へ続く終わりかたが気になるところです。

p-6845001 at 11:00|PermalinkComments(0)TrackBack(0) マンガ 

2013年11月29日

くすりにたよらない精神医学 こころの科学増刊




精神科治療を全面否定する本ではなく、
薬の適正使用を願う精神科医がまとめた本です。

薬物依存症および自傷・自殺の臨床と研究が専門で
「自傷行為の理解と援助」などの著者がある
松本 俊彦先生、

「明日からできる大人のADHD診療」
姜 昌勲先生、

PIPC(Psychiatry in Primary Care)という、
プライマリ・ケア医向けのメンタル対応プログラムを
広げる活動をしている井出広幸先生も
寄稿されていました。



p-6845001 at 12:57|PermalinkComments(1)TrackBack(0) 一般書 | 精神科

ルポ 虐待: 大阪二児置き去り死事件




今年3月、最高裁で懲役三十年の刑が確定した事件です。

2010年7月、大阪で子ども二人が母親に置き去りにされ、
亡くなって見つかった事件について丁寧に取材しています。

母親であった芽依さんが、たぶん幼少期に実の母から虐待を受けていたこと、
シングルファーザーで仕事の忙しい父親に代わって
妹二人の面倒をみていたこと。

充分に親との愛着が形成されるような環境ではなかったこと。

思春期に重篤な性被害を受けたこと。
それに対するサポートは受けられなかったこと。

結婚し、よき母として子育てをしていたこと。

他の男性との浮気が発覚した直後に

・子どもは責任を持って育てます。
・借金はしっかり返していきます。
・自分のことは我慢してでも子どもに不自由な思いはさせません。
・家族に甘えません。
・しっかり働きます。
・逃げません。
・うそはつきません。
・夜の仕事はしません。
・連絡はいつも取れるようにします。

という誓約書を、夫、義父母、実父に書かされ、
離婚させられたこと。

養育費は払えませんと夫からきっぱり言われたこと。

この直後、芽依さんは滋賀県に住む
当時大学生であった、元同級生の男子の元に
逃げ出します。

1週間後に滋賀から四日市市の子どもの元に彼女は戻ります。

この後、芽依さんの元夫と実父は、滋賀の友人のところに
芽依さんと0歳と2歳の乳幼児を送り届けます。
まるでいらないものを捨てるように。

見知らぬ男性の元に、自分自身の子どもであり、孫である乳幼児を。

支援のないまま放り出された芽依さんは
お金を稼ぐために風俗業に入り、

性を売るうちに、子どもを育てる力を失ってゆきます。

この本を読んで、以前読んだ下記の本を思い出しました。

「さいごの色街 飛田」
大阪の「飛田」という、昔、遊郭があった場所で、
今も性を売る仕事が続けられています。

飛田で取材を受けた女衒のひとりの女性は、
芽依さんと同じように乳幼児を連れて
店にやってきた女性を働かせていました。

貧困のため、
他の生活を選べない女性です。

子どもを育てる力を失っていくのも
芽依さんと同じ。

それを知った女衒の女性は
売り物の女性の二人の子どもを乳児院に預けさせます。


子どもを殺したとして懲役三十年の判決が確定した
芽依さんの身近には、

この飛田の女衒の女性ほどの
常識を兼ね備えた大人は一人もいなかった。

そのことが悲しいです。



p-6845001 at 06:07|PermalinkComments(0)TrackBack(0) 一般書 | 教育

2013年11月28日

Dead Man Walking

N Engl J Med 2013; 369:1880-1881 November 14, 2013

無料閲覧可。

フルタイム勤務をしているので
メディケイド(アメリカの医療扶助)の
対象ではないが、

高価な民間保険に入れないため
無保険となっている、ある男性が

大腸癌の症状がありながら
検査も治療も受けられずに陥った状況を
診察した医師が小論にまとめています。

プライマリケア医に精密検査をすすめられたが
保険が必要といわれて放置。

便が全く出なくなったときに受けたCTで
すでに全身に転移あり。

治療をしないことを選んだが、
この時の検査で1万ドル(貯金のすべて)を
失う。


出だしで躓いたオバマケアですが、
ぜひ、このような患者さんを減らすために
役に立って欲しいです。

p-6845001 at 12:53|PermalinkComments(0)TrackBack(0) 医学書 | プライマリ・ケア

統計学が最強の学問である

統計学が最強の学問である
西内 啓
ダイヤモンド社
2013-01-28



池田信夫氏の書評あり。

医療統計の専門家が
統計学全般について解説した本です。

統計手法を丁寧に解説した第5章は
非常に有用。

読み終わってから、
自分に疫学の知識が足りないのを反省し、

下記の本を買いました。



ビッグデータという言葉が
最近飛び交っていますが、

全数調査が、常に
サンプリング調査を上回るわけではない、
ということも本の中で説明してあります。

(↑池田信夫氏の書評はここに重点あり。)

統計学、苦手なので
「たったこれだけ!統計学」を含め
色々な本を買いました。

もう一回、これらも読み返してみます。

p-6845001 at 06:11|PermalinkComments(0)TrackBack(0) 一般書 | 自己啓発
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