2018年07月18日

第18回日本外来精神医療学会総会 その1

第18回日本外来精神医療学会総会に
2年ぶりに行ってきました。

https://k-con.co.jp/18jaaps/index.html

7/14(土)

シンポジウム1
「職場における発達障害への対応をめぐって」

S1-1 児童精神科医の立場から
   東邦大学医学部精神神経医学講座 蓮舎 寛子先生

・日本は支援法ができたのは遅い
 2005 発達障害者支援法
 2007 特別支援教育 

・発達障害というのは多くの障害を含む。
・確定できない症例もある(発達歴不明)。

・過剰診断、過小診断の問題
 特性理解については広く、
 診断は狭く、としたいが、
 実際は診断しないと支援できない。

<ASD特性>
・感覚過敏、セルフモニタリングができない
・見えないものが苦手

<ADHD特性>
・過集中、不注意

・学童期に学習、生活面の問題、
 思春期に友人関係の問題、
 成人期に社会から孤立

<職場ではどうするか>
・苦手な部分は変わらない、補う。
・ほめてのばす。


S1-2 精神科主治医の立場から
   医療法人清和会新検見川メンタルクリニック
   佐々 毅

・発達障害の専門ではないクリニック

・新患の10%強。徐々に増える。
 ASDが年30−40人、ASHDが35人。
 ADHDは成人の治療薬が出てから増えた。

・県・市の発達障害支援センターと協力。

・周辺のひとは診断できない、が
 診断がないと支援が受けられない。

・2週に10分の診察で生活や就労について
 判断するのが難しい。

☆休職・復職の判断ー職場の状況が分からない。

☆当事者にどう対応したら良いか聞かれても
 上司、周囲がどう考えているか分からない。


S1-3 保健師の立場から
   医療法人社団桜メデイスン 新井由美
   (有楽町桜クリニックと産業保健サポートセンターを持つ)

・同じミスを繰り返す、休職・復職を繰り返す、
 ということで相談を受ける。

・本人への支援としては、生活管理と時間管理
 当事者の体験談と共感。

・職場には職場で困っていることを伝える
 特性を話す。

・具体的な作業環境管理
・復職した後定期面談

<事例検討>
・障害者雇用の事例
 1.できていることを評価、課題を整理
 2.最低限のルールを守るよう指導
 3.同僚のフォロー

・職場不適応から診断された事例

 
S1-4 精神保健福祉士・ジョブコーチの立場から
   NPO法人大阪精神障害者就労支援ネットワーク
   JAN地域企業連携事業部

・最近、就職の間口が広がっている
・求職者数が増えている(国の制度の改正によって)

・ジョブコーチは障害者・事業主・家族へ支援
・就労移行支援事業所は2年。その後のサポート
・精神障害者のトライアル雇用は6カ月、助成額もup。

・ジョブコーチの支援は1年3カ月から7カ月

・本人に合わせたマニュアルやフローチャート、
 写真を利用。
・定期的な振り返り
・会社外でも面談
・不調時の対応

・就職者の会(月例会)→休日にすることができる。

<問題点>
会社の求めている能力上昇に
本人がついて行けないことがある。


   








p-6845001 at 12:51│Comments(0) 研修報告 | 精神科

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