2018年06月29日

『親の介護をはじめたらお金の話で泣き見てばかり――知らなきゃ損する! トラブル回避の基礎知識』




著者の前作
『鳥居りんこの親の介護は知らなきゃバカ見ることだらけ』
は、2年前に読みました。

介護保険の制度の基礎知識ゼロの娘たちが

要介護の母親の在宅介護を行い、
最終的に施設入所を決定するまでの流れが
著者の体験を中心にわかりやすく書けている本でした。

第二作となるこの本も、存在を知ってすぐ買いました。

こちらは、
要介護の母親が有料老人ホームに入る際の入居一時金、
これを出そうとした際に、

母親が銀行の「カモ」になっていた事実が
判明したことに始まり、

父親の遺産のセカンドハウスの管理、
そして管理の耐えかねて売却、
同じく遺産のゴルフ会員権の問題点、
などなど

弱っていく親を支えるのに必要なお金の話が
中心に書かれています。

第2章 老人ホームに入れたら「上がり」ではない、
では、

キーパースンが、書類作成、支払い、買い物、
通院付きそいなど走り回らなければ

なかなか親の生活を維持できない状況が描かれており、

私自身も現在進行形で経験中なので、
「わかるわかる〜」と思いながら読みました。

第5章 認知症と親のお金の管理編 では、

認知症がどんどんすすんでいく親の財産管理の問題と、
事前準備としてすべきことのリストの提示、

そして現在の成年後見制度の問題点、
比較して自由度が高い「家族信託」の紹介など、

専門家監修も入れた上、
わかりやすく説明してくれています。

この本の最後で明らかにされますが、
著者のお母様は10年あまりの介護の後、
昨年3月に亡くなっておられます。

私は、そのことは
著者が朝日新聞に書かれたエッセイで知りました。
http://www.asahi.com/national/eldercare/omoi_toriisan/

著者の鳥居さんは、この介護シリーズを3部作とされる予定で
近く執筆にかかるそうです。

同じ経験を追いかけている立場として、
著者の次の本の完成を待ちたいと思っています。


p-6845001 at 12:41│Comments(0) 一般書 | 介護

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